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FLAME STORIES 炎がたり

人間の歴史に深く関わり、
生活する上で大切なエネルギーとしての役割を果たしてきた「炎」。
近年ではオール電化が普及し、
暮らしの中で「炎」の存在感は消えつつあります。
このコラムでは炎と人間の関係に着目し、
どのように私たちの文化に影響を与えたのかをご紹介します。

2021.09.01

第5回 火起こしの歴史


画像:摩擦式だけでも様々な方法がある
(左:弓ギリ、右:舞ギリ)

火を起こすために必要なのは「熱源」、「酸素」、そして「可燃物」。
現代では、コンロやライターなど「熱源」と「可燃物」がセットになった器具があるので、
あとは「酸素」、つまり空気さえあれば一瞬で炎を得ることができます。

しかし古代の人々にとっては、「熱源」を得るだけでも大変な努力が必要でした。
旧石器時代にはすでに人工的に熱源を作り出していたという説もあるほど、
私たちの歴史には火起こしの痕跡が存在します。

方法は大きく分けて2つあり、木などを擦り合わせて摩擦熱で発火させるか、
石などを打ち合わせてその火花で発火させるか。
どちらも、不慣れなら何時間もかけてやっとつくかどうか、
しかし熟練者ならものの数分で炎を得られることもあるそうです。

気候や風土の影響を受けやすい不安定な中で磨かれていった先人たちの必死の火起こし術は、
数千年以上の時間を超えて、サバイバルやキャンプの絶対的な最終手段として現代に受け継がれているのです。

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