2021.05.01
第70回 小さな水力発電所の作り方⑦
水力発電所の作り方ということで連載しております。
今回は事業化の決定についてお話しします。
20年間の収入と支出の表を作って事業の評価をするところまで書きました。
基本的には手元に残るお金が十分にあると判断できた場合が事業のGoサインですが、
「その他の条件」も大きな落とし穴になりかねませんので気を付けないといけません。
まず許認可。保安林や保護区になっていないか、なっている場合は県庁などの窓口に相談に行きます。
土地の利用が可能かということももちろん重要です。
名義が「又兵衛」さんなどの昔の人の名前になっているところは要注意です。
地域の自治会や水利組合さん、漁協さんにも事業に賛成してもらわなければなりません。
そして電線が利用できるかということ。できた電気を流す電線がないと意味がありません。
こういった諸条件がすべて青信号であることを確認してから出発しないと、
落とし穴に落っこちて痛手を食うことになります。(つづく)
写真:泊野川水力発電所工事現場
─文:新エネルギー推進チーム 及川