2016.03.15
キッチンとお料理のプロに聞く私のキッチンへのこだわり
様々な大きさの食器やお鍋など、なかなか頭を悩ませるキッチン収納。
使いやすくてオシャレなキッチンなんて、憧れですよね。
今回は、オフィスを素敵なキッチンスタジオに改装し、お料理教室を行なう沢樹舞さんに、
収納のコツや、明日からも真似できそうなアイディアまで、お話を伺いました!
1.まずは自分の理想をきちんと把握することが大切!

今回、インタビューにお答えいただいた、沢樹舞さん。
オフィスを改装したキッチンスタジオには、早めの桜が綺麗に生けられていました。
昨年、リフォームしたこのお部屋にお仕事場を移し、念願だったお料理教室をスタートした沢樹さん。
お仕事場と言っても、キッチンもテーブル周りも無機質な感じはまるでなく、
「おうちでおいしい食事とワインを楽しむ」というスタイルをそのまま表したような、
居心地の良いキッチンとリビングは、訪れた瞬間にリラックスできる、あたたかい雰囲気が満ちています。
沢樹さん ここは建物もかなり古く、お部屋はリフォームされていますが、
キッチンは当時のまま。入居を決めた理由は、このドイツ製のガステーブルと
ガスオーブンがあることと、リフォーム時にキッチンの壁をなくして、
広いワンルームにできる、という点でした。

立派なドイツ製ガステーブルは、 日本に残る2台のうちの1台だとか…!
とはいえ、お部屋は賃貸。なにもかも理想通りというわけではありませんでした。
沢樹さん 毎日リビングやインテリア、お料理関係の雑誌を眺めて、
まず、自分のこだわり、譲れないところをきちんとイメージすることから始めました。
私の場合は、この調理台。身長に合わせた高さで、正方形のステンレス製、
そして下に調理器具が収納できること。雑誌やインターネットで、毎日毎日検索し、オーダーで作ってもらうことも考えていました。でも、こんな厳しい条件なのに、奇跡的に理想通りの既成品が見つかったんです。そこからは、ここでの作業を中心に、使いやすさを優先して棚やラックを配置していきました。

沢樹さん1番のこだわりの調理台。
広いスペースによって、複数の盛り付けを同時に行なうことが可能に。
更に「見なくても取り出せる」と語る収納スペースも兼ね備え、
手際よくお料理が楽しめるように…!
具体的な「理想」をしっかり把握しないと、なんとなく不便だなーと思いながら、
そこに自分が合わせて日々を過ごすことになる。それは快適ではないですよね? と沢樹さんは言います。
ゆずれないポイントには徹底してこだわる。それが快適収納の早道のようです。
2.誰にでもマネできる、テーブルコーディネートのいろは
壁一面の作り付けの棚に、見た目も楽しく収納された食器たち。
沢樹さんのお料理写真の数々を見ていると、
家庭的ながらセンスのいいテーブルコーディネートに目が行きます。
テーブルコーディネートと言っても、特別な飾り付けばかりではありません。
普段使う食器の選び方に気をつけるだけでいいと沢樹さんは言います。
沢樹さん 私は仕事柄たくさんの食器を持っていますが、
普通のご家庭では食器棚に収まる分量になりますよね。
テーブルの上がバラバラしがちだなと思ったら、
まずはバラバラする原因になる食器を思い切って処分することです。
和食器なら必ず2個ずつ買う。洋食器やカトラリーは最低でも家族の人数分を揃え、足りないようなものや浮いてしまうものは思い切って処分する。家族のごはんをテーブルに並べた時のことを考えながら食器を選んで、同じ傾向のものを集めて収納すると、使い勝手もよく、収納した様子もきれいにまとまりますよ。
3.使えるものはなんでも使う 沢樹流収納術!
スムーズに出し入れされる、キッチン周りの細々とした調理器具。
さすがプロのキッチン! と思いきや……
あれ? よーく見ると、わりと庶民的な収納グッズが使われているんですね?
沢樹さん 食器の収納には、既成の安価なディッシュラックを活用したり、ブレンダーの収納には樹脂製のファイルストッカーを使ったり、日用雑貨として普通に売られているものを使っているだけなんですよ。でも、和食器は和食器でまとめるとか、見苦しい物は扉の中にしまって、カラフルでキレイなお鍋は見えるところに置くとか、ちょっとしたことで見栄えがグンとよくなるんです。
それはテーブルコーディネイトも同じ、と沢樹さん。
和食器なら必ず2個ずつ買う。洋食器やカトラリーは最低でも家族の人数分を揃え、足りないようなものや浮いてしまうものは思い切って処分する。家族のごはんをテーブルに並べた時のことを考えながら食器を選んで、同じ傾向のものを集めて収納すると、使い勝手もよく、収納した様子もきれいにまとまりますよ。
特別なことではなくて、ちょっとした心がけと想像力を大切にする。
沢樹さんのすてきなキッチンスタジオは、そんな女性らしい、細やかな心づかいで作られた空間でした。
沢樹さん、ご協力ありがとうございました!
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沢樹舞
(株)たべるの 代表。ワイン・スペシャリスト
12年間、ファッション・モデルとして活躍。
モデルとして生活したパリでワインに目覚め、帰国後、モデル業の傍ら本格的にワインを学ぶ。
1998年に(社)日本ソムリエ協会認定ワイン・アドバイザーを取得。
2000年にモデルを引退し、今日に至る。
イタリアンレストランのソムリエ、服部栄養専門学校の講師を経て、
現在は自由が丘ワインスクール、イベントやセミナー、講演会等で全国を駆けめぐる日々。
家庭で気軽に楽しめる2.000円以下の「デイリーワイン」のスペシャリスト。
「ワインのある暮らしの楽しさ」を伝える伝道師として日々情報発信をしている。
2005年には最も有名なシャンパンブランド「モエ・エ・シャンドン」の推薦を受け、
シャンパーニュ騎士団より「騎士=シュバリエ」の称号を受ける。
2007年より、食をテーマしたWEBサイト「たべるの」をスタートさせ、
食卓が中心にある21世紀のライフスタイルを発信している。
「たべるの」ほぼ毎日更新している「沢樹舞のおうちでごはん」では、
ワインと合わせる新世代の家庭料理を提案。オリジナルレシピは550を超える。
*「たべるの」公式サイト http://www.taberuno.com/
*オフィシャルブログ「沢樹舞のINTIMEな日常」 http://ameblo.jp/intimejours/