2024.01.01
第102回 COP28①
「指導者たちは、これ以上、問題を先送りすることはできない。
COP28で飛躍的な気候変動対策を掲げなければならない」と国連のグテーレス事務総長が発言したとおり、
“地球沸騰化”の危機回避には猶予がもはやない。
この記事を書いているまさに今、COP28(国連の気候変動対策を話し合う会議)が行われています。
先日(12月3日)のNHK日曜討論では「“地球沸騰の時代”脱炭素社会への道筋」ということで
環境大臣、経済産業大臣も出演して「地球温暖化対策」についての話をしていました。
大臣2人が出演して地球温暖化をテーマにした議論をすること自体が、
この問題の大きさと社会的な認知度の高まりを感じます。
しかし、国連によると各国が2030年までの削減目標を達成したとしても、
なんと2.5~2.9℃も上昇してしまうとの警告をしています。
1.5℃未満に抑えるパリ協定の目標にほど遠い数字で、温度が上がる程、
そのリスク、被害・損害が増大し、生活環境が悪化します。
そんな中で日本は、あのアメリカさえも参加表明した「脱石炭連盟」に参加しないことなどもあり、
不名誉な「化石賞」を4年連続で受賞してしまいました。
(つづく)
グラフ:さまざまなシナリオにおけるGHG排出量と2030年と2035年の排出量ギャップ
(出典:Emissions Gap Reprt 2023 Figure ES.4 UNEPを編集)
各国の削減量目標が1.5℃目標に全く届かないことがわかります。